築古アパートの空室対策|まず見直すべき点と追加投資の判断基準

「管理会社に相談しても“様子を見ましょう”と言われるだけで、空室が埋まる気配がない」
築年数が経った物件を持つオーナーにとって、この状況は想像以上に不安なものでしょう。リフォームの話は耳にしても、費用をかけて回収できるのか判断がつかず、手が止まってしまう方も少なくありません。

本記事では、築古アパートの空室対策を「まず何から手を付けるべきか」という優先順位の視点から解説していきます。やみくもにお金をかける必要はありません。低コストで効果の高い対策から順に実行し、提案力のある管理会社と二人三脚で取り組むことが、満室への最短ルートです。

空室対策を検討する築古アパートの外観イメージ
管理が行き届いている物件と、そうでない物件の対比イメージ
目次

築古アパートは空室になりやすい主な原因

築年数の古い物件は、新築や築浅の物件と比べて空室が発生しやすい傾向があります。その原因を正しく把握しておくことが、効果的な対策を打つための出発点です。

理由① 入居希望者のニーズと設備・外観のギャップ

部屋探しをしている人の多くは、複数の物件を比較したうえで入居先を決めます。築浅物件が候補に並ぶなかで、外壁の色あせや古びた共用部が目に入れば、内見の候補から外されてしまうのは自然な流れです。

築古物件では「入居者が求める最低限の清潔感と現代的な雰囲気」が確保されていないと、それだけで候補から外されてしまいます。見た目の印象だけで検討対象から外されるケースは想像以上に多いため、まずは外観・共用部の第一印象を客観的に見直す姿勢が欠かせません。

東京都内でもエリアによって空室率には差があり、築年数の古い物件ほど影響を受けやすい傾向が指摘されています。自分の物件があるエリアの空室率を把握しておくことも対策の第一歩です。

理由② 設備の老朽化やライフライン面での不備

設備面の不足も、築古物件が敬遠される大きな要因です。たとえばインターネット無料の設備がない、洗面台が独立していない、防犯カメラやオートロックが未設置。こうした条件は、現代の入居者にとっては「あって当たり前」の水準になりつつあります。

とりわけ単身者向け物件では、Wi-Fi無料や宅配ボックスへのニーズが年々高まっています。入居検索サイトでもこうした条件で絞り込みをかける人が増えており、設備が不足しているだけで検索結果に表示されないリスクすらあるのが現実です。

理由③ 立地条件のハンデ

築古アパートは、駅から距離のある郊外に建てられているケースも少なくありません。駅徒歩15分を超えるような物件では、特に単身者からの需要が大きく落ちる傾向にあります。

加えて、周辺エリアで新築物件が増えれば競合はさらに激化します。人口減少が進む地域では賃貸需要そのものが縮小しており、古い物件ほど空室リスクが表面化しやすい構造になっています。立地を変えることはできませんが、「立地のハンデをどう補うか」を考えることが、対策の方向性を決める大切な視点となるでしょう。

築古アパートの立地条件と空室率の関係を考えるイメージ

空室対策の進め方:優先順位と費用対効果

すべての空室対策を一度に実行するのは、資金面でも労力面でも現実的ではありません。限られた予算で最善の結果を出すには、費用対効果を基準に優先順位を付けることが大切です。無駄な出費を避け、効果の高い手から順に実施していくことが、結果として満室への最短ルートとなります。

まずは低コストで実行できる対策から

最初に着手すべきは、ゼロ円から低コストで実行できる対策です。費用をかけなくても、見せ方や条件を変えるだけで反響が改善するケースは十分にあります。

ターゲットの再設定

対策の方向性を決める前に、「誰に住んでもらう物件なのか」を明確にすることが出発点です。

たとえば、従来は若い単身者をターゲットにしていた物件でも、高齢者やペット飼育者、外国籍の入居者に門戸を広げることで、反響が大きく変わるケースがあります。ペット可や高齢者相談可といった条件を募集情報に追加するだけなら費用はかかりません。

物件の広さや設備、周辺環境をあらためて見直し、「どんな人にとって住みやすいか」を再考するだけでも、募集戦略の軸が定まります。ターゲットが明確になれば、写真の撮り方や広告のコピーにも一貫性が出て、問い合わせにつながりやすくなるでしょう。

募集写真・広告の見直し

物件のスペックを変えなくても、掲載写真と広告文を改善するだけで内見希望が増えることがあります。

ポータルサイトに掲載している写真を確認してみてください。暗い室内、狭苦しく映った部屋、写り込んだ生活感。
こうした写真は、内見前の段階で候補から外される原因になります。部屋を明るく広角で撮り直し、水回りや収納スペースもしっかり見せることが反響率を上げる基本です。

間取り図や物件紹介文も同様です。築年数が古い物件こそ、「駅から少し歩くが静かな住環境」「収納が広い」など、
プラスに言い換えられるポイントを丁寧に拾って発信しましょう。撮影と文面のブラッシュアップは管理会社に依頼すれば対応してもらえるため、積極的に差し替えを相談してみてください。

初期費用の条件調整

家賃は下げたくないが空室を早く埋めたい。そんな場面で有効なのが、入居時の初期費用を軽くする方法です。

たとえば、フリーレント(入居後1ヶ月分の家賃無料)を付ける、敷金・礼金をゼロに設定する、仲介手数料をオーナー負担にするといった対応が考えられます。月々の家賃収入はそのまま維持しつつ、入居者が部屋を決める際のハードルだけを下げる仕組みです。

とりわけ礼金ゼロは、初期費用を少しでも抑えたい若年層への訴求力が高く、反響率の向上が期待できます。
「家賃を下げる」のではなく「入口の負担を減らす」という発想は、収益を守りながら空室を解消するうえで非常に重要な考え方です。

築古アパートの募集写真と初期費用の条件改善で反響を高める

それでも決まらない場合は追加投資を検討する

上記のような低コスト対策を講じてもなお空室が埋まらない場合は、設備投資やリノベーションといった費用を伴う対策に踏み込む段階です。

新しい設備の導入

費用をかけた対策の中でも、比較的手軽かつ効果が出やすいのが設備の追加導入です。

なかでも無料インターネットは人気設備の筆頭格で、建物全体への導入費用は初期10万〜30万円程度、月額の負担も1戸あたり数千円にとどまります。単身者向け物件であれば入居検討者の大半が条件として重視するため、投資対効果が高い対策と言えるでしょう。

宅配ボックスの設置も、共働き世帯や在宅時間の短い単身者に歓迎されるポイントです。防犯カメラやモニター付きインターホンの導入も、特に女性の入居者にとっては物件を選ぶ決め手になり得ます。ニーズの高い設備から優先的に導入することで、費用を抑えながら入居促進を図れます。

内装リフォーム・デザイン刷新

内装の改修には大きく分けて2つの方向性があります。ひとつは壁紙・床材の張り替えや水回り交換といったベーシックなリフォーム。もうひとつは、デザイン性を高めるリノベーションです。

前者は築古物件で定番の手法です。たとえば和室を洋室に変更するだけでも、畳のにおいを嫌う若い世代からの評価が変わります。壁紙を明るい色に張り替えるだけでも部屋の印象は大きく改善するため、費用を抑えたい場合はまず壁紙と床から着手するのが一般的です。

一方、リノベーションでは、あえて古さを活かすアプローチもあります。全古協では「無理に新築そっくりにするのではなく、塗装やデザインクロスでモダンな雰囲気を演出する」「和室の趣を活かして古民家風の個性を打ち出す」といった手法を推奨しています。画一的なリフォームではなく、物件の特徴を強みに変える視点は築古物件ならではの戦略と言えるでしょう。

間取りの変更

ターゲット層と間取りのミスマッチが空室の原因になっている場合は、思い切った間取り変更も選択肢に入ります。

たとえば、2DKの和室続き間を1LDKに変更し、テレワーク需要に対応した広いリビング兼ワークスペースとして打ち出す方法があります。逆に、ファミリー向け物件を単身向けにコンバージョンしたり、隣り合うワンルーム二戸をつなげてファミリー向けにしたりと、エリアの需要に合わせた柔軟な発想が求められます。

設備投資やリノベーションに踏み切る際は、必ず「投資回収年数」を試算してください。投資額に対して何年で回収できるか、投資利回りは何%かを数字で確認し、妥当と判断できてから実行に移すのが鉄則です。感覚ではなく数字で判断すること。管理会社や施工会社に相談しながら、過剰投資にならない範囲で計画的に進めましょう。

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管理会社選びで空室対策の結果は変わる

空室対策の成否は、オーナー自身の判断だけでなく、管理会社の提案力と実行力に大きく左右されます。「このままで本当に良いのか?」と感じたら、思い切って他の管理会社に意見を聞いてみることをおすすめします。

空室対策について管理会社と相談するオーナー

物件をどれだけ広く募集してくれるか

管理会社によって、募集に対する取り組み姿勢は大きく異なります。自社の仲介店舗でしか紹介しない会社もあれば、複数のポータルサイトへの掲載に加え、他社の仲介業者にも積極的に物件情報を共有する会社もあります。当然、後者のほうが多くの入居希望者の目に触れる機会が増えるため、成約までのスピードが早くなる傾向にあります。

加えて、都心を中心に外国籍の方の賃貸需要が高まっています。受け入れに消極的な管理会社では、こうした需要を取りこぼしてしまいます。保証会社の活用などで柔軟に対応してくれる管理会社であれば、募集対象が広がり、空室期間を短縮できる可能性が高まるでしょう。

仲介会社に優先して紹介してもらえるか

入居者を直接案内するのは、多くの場合、管理会社ではなく仲介会社の営業担当者です。優れた管理会社は、仲介の営業担当者に「この物件なら案内しやすい」と感じてもらえるよう、さまざまな工夫を行っています。

たとえば、内見時の鍵の手配をスムーズに済ませる、物件資料を充実させて質問にすぐ答えられるようにする、日頃から地元の仲介店舗を訪問して顔を売り、信頼関係を築く──こうした地道な積み重ねが、紹介の優先度を左右します。

また、広告料(AD)の設定も実務上は大きな影響力を持ちます。成約時に仲介会社へ支払う報酬を、通常の家賃1ヶ月分から2ヶ月分に引き上げると、営業担当者の紹介意欲が明らかに変わります。即効性のある空室対策として広く活用されている手法ですが、コストとのバランスを考えたうえで管理会社と相談しながら適切な金額を設定することが大切です。

空室対策を継続的に見直してくれるか

提案力のある管理会社かどうかは、以下のような点で見極められます。

家賃の改定を提案する際に、周辺相場や成約事例といったデータを示しているかどうか。「とりあえず下げましょう」という根拠のない値下げ提案には注意が必要です。理由と想定効果を数字で説明してくれる会社であれば、判断材料が明確になります。

家賃以外の改善策──初期費用の調整、設備の追加、ターゲットの変更など──を複数提示してくれるかも重要なポイントです。選択肢を比較しながら最善策を選べる環境を提供してくれる会社は、提案力に優れていると言えるでしょう。

さらに、退去理由や内見時の入居者の反応を把握し、次の募集条件に反映しているかも確認したいポイントです。改善策を積み上げている会社は、対策が場当たり的にならず、着実に成果につながります。定期的に募集状況を報告し、反響数や内見数を共有してくれる会社であれば、オーナーとしても安心して任せられるのではないでしょうか。

設備投資を勧められた場合は、投資額と回収年数の試算が添えられているか確認してください。数字の裏付けがない提案は、慎重に判断するべきです。

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まとめ:築古物件の空室は戦略次第で改善できる

築古アパートの空室対策は、「何をやるか」よりも「どの順番でやるか」が結果を左右します。ターゲットの再設定や募集写真の改善といった低コスト対策から着手し、それでも埋まらなければ設備投資やリノベーションを検討する。この優先順位を守るだけで、無駄な出費を避けながら着実に入居率を改善できます。

そしてもう一つの鍵が、管理会社の提案力です。「空室が埋まらない」「対応が遅い」と感じているなら、セカンドオピニオンとして別の管理会社に相談してみる価値は十分にあります。

首都圏で賃貸管理を手がけるLPPプロパティマネジメントでは、グループ内にリフォーム・建築部門やインターネット設備部門を持ち、空室対策の提案からリノベーション施工までをワンストップで対応できる体制を整えています。独自サービス「FREE管理®」(商標登録第7006512号)は管理手数料0円という料金モデルで、DXの活用とグループの協力体制によってオーナーの収益最大化を後押ししています。

グループ5社連携体制、ワンストップ対応のイメージ図

まずは無料相談で、現在の空室状況についてプロの目線からアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか。

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