管理会社が対応してくれない時の対処法|放置の法的リスクと契約解除の全手順

眼鏡をかけた40〜50代の日本人女性がスマートフォンを手に持ち、書類を前に困惑した表情で確認しているシーン。明るい自宅のリビングダイニングで、自然光が差し込む温かみのある室内。

「何度連絡しても、管理会社が動いてくれない」──水漏れや騒音の報告を受けたのに修繕が一向に始まらず、入居者からの催促に板挟みになっているオーナー様は少なくないでしょう。

管理業務を任せてきたからこそ、どこまでが管理会社の責任で、自分はどう動けばいいのか判断がつかない。
その焦りは当然のことです。しかし、対応の遅れを放置し続けると、家賃の減額や損害賠償といった法的リスクがオーナー様自身にのしかかってきます。

この記事では、管理会社を動かすための段階的な対処法から、改善が見込めない場合の契約解除と新しい管理会社への切り替え手順、そして次こそ失敗しないための判断基準までを一つずつ解説していきます。

目次

管理会社に対応してもらうための手順

管理会社の対応が遅い場合でも、いきなり契約解除に踏み切るのは得策ではありません。
まずは段階的に対応を促し、それでも改善しないときに初めて次のステップを検討するのが合理的です。

ステップ1:メールや書面で対応履歴を残す

管理会社へ連絡する際は、電話だけで済ませず、必ずメールや書面で記録を残してください。電話連絡では「言った・言わない」の水掛け論になりやすく、後々の交渉や法的手続きでも証拠として認められにくいためです。

メールには「いつ・誰に・何を依頼したか」を明確に書き、返信期限を設けて送ります。たとえば、「○月○日に入居者から水漏れの報告を受け、同日に御社○○様へ電話で修繕を依頼しましたが、△日経過した現在も対応されていません。○月○日までに修繕業者の手配状況をご回答ください」といった内容です。

やり取りのたびに日付・相手の氏名・依頼内容・相手の回答を一覧にまとめておくと、後の催告や契約解除の場面で強力な証拠になります。電話で連絡した場合も、直後にメールで通話内容を「確認のご連絡」として送っておくと記録を残せるでしょう。

ステップ2:内容証明郵便で期限付きの催告を行う

メールや書面で何度連絡しても対応が進まない場合は、内容証明郵便(配達証明付き)で正式な催告を行います。内容証明郵便は「誰が・いつ・どんな内容を送ったか」を郵便局が証明してくれる制度で、法的手続きの前段階として有効です。

催告書には「○日以内に修繕業者を手配すること」「期限内に履行されない場合は債務不履行として管理委託契約の解除を検討する」旨を明記します。国土交通省が策定した賃貸住宅標準管理委託契約書でも、管理業者が業務を怠った場合の対応手順が示されています。

この催告は、後述する契約解除を視野に入れた「正当な法的手順の第一歩」にもなります。
催告の事実と期限を文書で残しておくことで、管理会社の債務不履行を客観的に立証しやすくなるのです。

ステップ3:それでも動かない場合は専門窓口に相談する

催告を経ても改善されない場合、外部の専門機関への相談が有効な選択肢になります。ただし注意点が一つあります。賃貸経営を行うオーナーは法律上「事業者」とみなされるため、一般の消費者センターでは対応してもらえないケースがあるのです。

オーナーが相談できる主な窓口は次のとおりです。管理会社の業務怠慢に対する指導を求める場合は、管理会社が加盟する業界団体が窓口になります。公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会公益社団法人 全国賃貸住宅経営者協会連合会(ちんたい協会)に連絡すれば、加盟業者に対して是正指導を行ってもらえる場合があります。

すでに水漏れや騒音で入居者に実害が出ている場合や、債務不履行による契約解除を視野に入れている段階であれば、「法テラス」や不動産トラブルに詳しい弁護士への相談を検討しましょう。法的根拠に基づいた対処方針を確認したうえで次の行動に移ることで、無用なリスクを避けられます。

水漏れや騒音などのトラブル放置が招く法的・経済的リスク

天井に大きな茶色い水漏れのシミと剥がれが広がった和室の室内写真。

管理会社の対応が遅くても、法律上の責任を負うのはオーナー自身です。ここでは放置した場合に生じるリスクを整理し、「なぜ早急に手を打つ必要があるのか」を確認しておきましょう。

設備不良の放置による「家賃減額」リスク

水漏れやエアコンの故障といった設備不良を放置すると、入居者の生活に深刻な支障が出ます。2020年4月施行の改正民法第611条では「賃借物の一部が使用できなくなった場合、使用できなくなった部分の割合に応じて家賃が当然に減額される」と定められました。入居者が減額を請求するまでもなく、法律上は自動的に家賃が減る仕組みです。

そもそも民法第606条では「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」と明記されています。管理会社に業務を委託していたとしても、修繕義務の主体はあくまでオーナーです。管理会社が動かないからといって放置を続ければ、家賃減額の不利益はすべてオーナーが被ることになります。

加えて、水漏れの放置は建物の構造部にまで腐食を広げ、後になって数百万円規模の修繕費が発生するケースも少なくありません。設備トラブルへの対応は「早ければ早いほど安く済む」という原則を忘れないでください。

入居者間トラブル放置による「退去と損害賠償」リスク

騒音や無断駐車といった入居者間のトラブルを管理会社が放置し続けると、被害を受けている側の入居者が退去してしまう──これは空室リスクに直結する経済的損失です。

オーナーは入居者に対して「平穏に生活できる環境を維持する責任」を負っています。管理会社が仲裁に入らず事態が悪化した場合、被害者側の入居者からオーナーに対して損害賠償を請求される可能性も否定できません。

さらに、トラブルが放置されている物件は、ネットの口コミサイトや引っ越し比較サイトで悪評が広まりやすく、新たな入居者の募集にも悪影響を及ぼします。退去が続いて空室が増え、募集しても決まりにくいという負のスパイラルに陥る前に、管理体制の見直しを検討すべきでしょう。

入居率低下と建物の劣化による「資産価値の下落」リスク

設備の不具合や共用部の管理が行き届いていない状態が続くと、入居者の住み心地が悪化し、空室が徐々に増えていきます。入居率の低下は利回りの悪化に直結します。収益還元法で評価される物件の場合、利回りが下がれば物件の評価額も下がります。つまり「利回りが低く管理状態が悪い物件」と市場で見なされてしまうと、将来的な売却も困難になるのです。

管理会社が動いてくれない状態を放置することは、目の前のトラブルだけでなく、物件の長期的な資産価値を毀損する行為でもあります。改善が見込めないなら、管理会社の変更を前向きに検討する段階に来ていると言えるでしょう。

現在の管理会社を解約するための手順と注意点

管理会社に改善を求めても状況が変わらない場合は、管理委託契約の解除に踏み切ることが現実的な選択肢です。ここでは、トラブルなく切り替えるための手順を確認します。

解約条件の確認と解約通知の送付

まず手元の管理委託契約書を開き、解約予告期間と違約金の有無を確認します。国土交通省の「賃貸住宅標準管理委託契約書」に準拠した契約であれば、少なくとも3ヶ月前に書面で解約を申し入れるか、3ヶ月分の管理報酬を支払うことで解約が可能です。

解約通知は、先述の内容証明郵便と同様、記録の残る書面で送付してください。通知書には「契約解除の申入れであること」「解約希望日」「根拠となる契約条項」を明記し、署名捺印のうえ送付します。口頭での通告は後から「聞いていない」と言われる恐れがあるため避けましょう。なお、管理会社側に明確な債務不履行(催告しても対応しない等)がある場合は、予告期間を待たずに契約を解除できる可能性もあります。この判断が難しいときは弁護士への確認をおすすめします。

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新旧管理会社間の引き継ぎの徹底

解約通知を出す前に、必ず新しい管理会社を選定しておいてください。管理に空白期間が生じると、その間の入居者対応やクレーム処理がすべてオーナー自身の負担になります。旧会社の契約終了日の翌日を新会社の契約開始日に設定し、管理の途切れを防ぎましょう。

引き継ぎでは、入居者の賃貸借契約書や家賃の入金状況はもちろん、過去のクレーム・修繕対応履歴、敷金などの預り金を漏れなく書面で受け渡す必要があります。特にクレーム対応の履歴は口頭だけでは正確に伝わらないため、時系列で整理された書面の引き渡しを旧管理会社に求めてください。

敷金の取り扱いにも注意が必要です。旧管理会社が預かっている敷金は、一度オーナーへ返還してもらい、その後オーナーから新管理会社へ預け直すのが原則です。返還金額と返還期日は書面で確認し、認識のずれをなくしておきましょう。

家賃振込先の案内と「保証会社」の引き継ぎ

新しい管理会社への移行が決まったら、入居者への通知を速やかに行います。通知書にはオーナー名義で「管理会社が変更になること」「新しい連絡先」「家賃の新しい振込先」を記載し、変更日の1ヶ月前を目安に届くよう手配してください。振込先変更の通知を受けた入居者が「振り込め詐欺では?」と不安に思うケースがあります。通知書にはオーナーの氏名に加え、旧管理会社と新管理会社の連名を記載し、双方の問い合わせ先を併記するのが効果的です。

家賃保証会社を利用している場合は、管理会社の変更に伴い保証契約が切れて引き継げないケースがある点に注意してください。保証契約が引き継げず再審査になる場合、入居者に新たな保証料の負担が発生します。入居者との関係を良好に保つなら、保証料はオーナー側で負担するほうが賢明です。口座振替(収納代行)を利用している場合も、金融機関での変更手続きに2〜4週間ほどかかるため、移行スケジュールに余裕を持たせましょう。

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新しい管理会社を選ぶ際の「対応力」の判断基準

40〜50代の日本人男性オーナーが、不動産管理会社のオフィスで女性担当者と向き合って真剣に話し合っているシーン。

管理会社を変えても、同じ不満を繰り返しては意味がありません。次の会社を選ぶ際に確認すべき「対応力」の見極めポイントを押さえておきましょう。

レスポンスの速さと組織的なバックアップ体制

最初に確認すべきは、緊急トラブルに対する対応体制です。水漏れや設備の故障は夜間や休日にも起こります。「24時間365日対応のコールセンター」や緊急手配のネットワークが整備されているかどうかは、管理会社を選ぶうえで欠かせない基準です。

また、担当者一人に業務を任せきりにする体制の会社は、その担当者が不在になった途端に対応が止まるリスクがあります。チームで補い合える体制が整っているか、社内で情報がどう共有されているかを事前にヒアリングしてみてください。連絡の遅れや対応漏れを防ぐために業務管理がシステム化されている会社であれば、属人的な対応に頼らずにトラブルを処理できる可能性が高いと判断できます。

担当者の業務量とコミュニケーション能力

管理会社の対応が遅れる原因として多いのが、担当者の業務過多です。一人の担当者が何百戸も抱えている会社では、どうしても一件あたりの対応が後回しになりがちです。面談の際に「一人あたりの管理戸数」を聞いてみると、対応品質の目安になるでしょう。

担当者のコミュニケーション能力も重要な見極めポイントです。面談時にこちらの質問に対するレスポンスが遅い、あるいは「水漏れが起きた場合、原因調査から修繕完了まで何日くらいかかりますか」という問いに具体的なタイムラインを示せないようであれば、実際の対応品質にも不安が残ります。

共用部の清掃状況から現場の管理品質を確認する

候補となる管理会社が現在管理している物件を実際に訪問してみるのも効果的です。ゴミ置き場、駐輪場、エントランス、廊下──このあたりの共用部の清掃状態は、管理会社の日常業務が行き届いているかどうかを如実に映し出します。

共用灯が切れたまま放置されていたり、掲示板の案内が古いまま貼りっぱなしになっていたりする物件は、管理の手が回っていない証拠です。逆に、共用部が整然と清掃され、設備も適切にメンテナンスされている物件を管理している会社であれば、現場レベルでの対応力を期待できるでしょう。

まとめ:管理体制を見直し、迅速な対応と透明性を備えた「FREE管理®」へ

管理会社が対応してくれない状態を放置することは、家賃減額や入居者の退去といった経済的損失に直結し、物件の資産価値を大きく損なう行為です。催告や専門窓口への相談を経ても改善が見込めないなら、管理会社の変更こそが根本的な解決策になります。

LPPプロパティマネジメントの「FREE管理®」は、管理手数料0円でありながら、緊急時にも安心な24時間365日対応の体制を整えています。グループ内に仲介・リフォーム・保証の専門会社を擁し、トラブルの一報から修繕完了までをワンストップで対応できる点が強みです。

また、「GMO賃貸DXアプリ」の導入により、対応の進捗状況がリアルタイムでオーナー様のスマートフォンに共有されます。「連絡が来ない」「何をしているのかわからない」という管理会社に対する不満の根本原因を、仕組みそのもので解消しています。

オーナー向けアプリを導入のメリット

管理体制を変えるなら、まずは無料相談から始めてみてはいかがでしょうか。現在の契約内容を確認しながら、物件の状況に合った管理プランをご提案します。

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